皆さまは、民事訴訟の口頭弁論の期日がリモートでできるようになったことをご存じでしたか?
2024年3月1日から改正民事訴訟法が施行されたことにより、今までできなかったリモート口頭弁論ができるようになったんです。
「あれ?これまでもよくリモートで裁判やってなかった?」と思われる方がおられるかもしれませんが、これまでは、弁論準備手続き期日等の非公開の争点整理手続きでウェブ会議が導入されていたにとどまっていました。
これが口頭弁論の期日まで広がったわけです。
「口頭弁論?」とはてなマークかもしれませんが、まあ簡単に言えば、皆さんのよく知っている法廷で行う手続きで、訴訟のメインの手続きとも言えます。これを省いて裁判をすることは基本的にできません。
まず、期日の10分弱前くらいに部屋に入ると裁判官がすでに3人そろっていて、職員の方があたふたと機材の準備をしていました。
書記官の座っている机の上に会議用マイクスピーカーが置いていて、「できればこのマイクが拾いやすいように話してください」と言われました。
撮影用カメラが証言台の位置に設置してあり、裁判官と私を画面に収めていました。
最初に書記官が口火を切って、「今から期日を開始します。第一審被告代理人の先生は聞こえていますか?」などと確認し、それから相手方の代理人の弁護士が被告側の席近くに設置されたモニターの画面に映し出されました。
このように法廷に沢山の機材が設置されていて新鮮な感じがしました。
この改正によって、弁護士の出張はさらに減少するでしょう。
そうすると、弁護士の業務時間は減り、より効率化することが考えられます。
(他方で、地方出張が無くなっていき、がっかりする弁護士もいるでしょう・・・笑)
依頼者様についても、無駄に弁護士の出張費用を負担することが無くなり、歓迎すべき法改正なのかなと思います。
これから、WEB上での書面提出に移行するような動きも加速するでしょう。
若いマインドをもった法律事務所からどんどんペーパレス化に向けて動き出すでしょうね。
以上、現場からの報告でした!