こんにちは!

今回は、コロナの影響もあって今後どんどん変貌していく日本人の働き方について書きます。

特に「ジョブ型雇用」というワードにスポットライトを当てた記事です。


どういう働き方をすればいいか、どういうスキルを身に着けるべきか、などに迷っておられる方の参考になればと思います。

目次

ジョブ型雇用とは?

転職市場はどうなる?

リストラはしやすくなるの?

まとめ

ジョブ型雇用とは?

ジョブ型雇用とは、かなり簡潔に言ってしまうと、職務(ジョブ)を雇用の段階から限定して採用するという企業の雇用形態のことです。

最初から職務内容を細かく規定し、個別に契約を結ぶので、営業の人はずっと営業、会計の人はずっと会計という感じに部署の異動というのを想定していません。


最近では、日立、富士通、資生堂といった有名企業がジョブ型雇用への移行を表明しています。


ジョブ型雇用の対義語としては、メンバーシップ型雇用が挙げられ、日本式の雇用システムとなっています。

メンバーシップ型では、多くは総合職として採用し、転勤や異動、ジョブローテーションを繰りかえすことで、会社を支える人材を長期的に育成していきます。

早期離職をしないよう、長期的に働くほど一律で昇給する年齢給を採用する企業が多く、さらに多額の退職金が受け取れる年功序列型賃金体系がセットになった雇用と言えるでしょう。

「まさに日本企業じゃん!」と思いますよね!

メンバーシップ型は「仕事のプロ」を作るというよりは、「この会社のプロ」を作るという感覚ですね。

転職市場はどうなる?

ジョブ型雇用が主流になっていけば、飛躍的に転職市場は巨大化するでしょう。

人材が「会社」を基準に評価されるのでなく、「仕事」「スキル」を基準に評価されるのですから、優秀な人材はどんどん転職して、ステップアップしていくような世の中になっていくと想像できます。

優秀な人材というわけでなくても、「この会社にはあわない」と思った人は、何とか自分の分野での経験とスキルを身に着ければ、今の社会よりは格段に転職しやすくなるでしょう。


「A社で色んな部署を経験したのでA社事情には詳しいです」ということにはそこまで価値は無くても、「営業職を8年ずっとやってきました」ということには一定の業界評価がつくのは当然のことです。

リストラはしやすくなるの?

個人的な意見としてはリストラはどんどんしやすい社会になっていくと思います。

ジョブ型雇用になれば、労働者の評価は特定の「仕事」に焦点が絞られますから、この「仕事」が全然できていないことには、いくら社内のムードメイカーのような人であっても評価のしようがありません。


また、以前の記事

で書きましたが、一番強力なリストラ手段である整理解雇には法律上要件があって、その中には、「リストラする前に配置転換などを検討・実施したのか」というものがあります。

ただ、ジョブ型雇用では、配置転換は全く予定されていませんから、「Aさんを他の部署で働かせたら何とかなるんじゃないか」ということを会社として考える必要が無くなります。

結果として、今までよりは簡単にリストラができてしまうということになります。

まとめ

以上のように、日本企業がジョブ型雇用に移行していくと、確実に労働市場の流動性が増すという結果をもたらすことでしょう。
転職・リストラのハードルが確実に下がると思います。


もちろんいいことばかりではないですが、労働者にとっては一つの会社に縛られる必要が無くなるわけで、人生の自由度が増すと考えるべきではないでしょうか。

会社に就職するのでなく、自分のスキルに就職するというイメージはどうでしょう。
自由な感じがしませんか?

今の職場に嫌気がさしているあなた、今こそ、「企業戦士」から「プロフェッショナル」にあなた自身の意識を移行させるときではないでしょうか。

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